MDAAD

分子動力学抗体創薬技術研究組合

理事長のごあいさつ

FIRSTプログラム終了およびMDADD技術研究組合解散・清算結了について

 本技術研究組合(MDADD)は、平成21年12月に設立され、東大先端科学技術研究センター・児玉龍彦教授を中心研究者とする最先端研究開発支援プログラム(FIRST)の研究課題「がんの再発・転移を治療する多機能な分子設計抗体の実用化」について、開始年度の平成21年度から終了年度の平成26年3月までの5年間にわたり、研究支援担当機関として研究支援業務を実施してきております。

 本プログラム課題研究については、平成26年3月31日にて終了し、①スーパーコンピューターを用いた分子動力学手法による人工抗体の設計、作製技術開発、②ヒト体内で副作用が少なく、より有効ながんの診断/治療法(新規プレターゲッテイング法)の基盤技術の確立など、革新的な成果がそれぞれ、得られております。
 その研究成果は、多くの数の著名な研究学術雑誌への掲載ならびに国際学会等で発表され、関係者から高い関心と評価を得ており、また、得られた成果の実用化のため、基盤となる特許については、PCT出願も含めて、9件出願しております。

 上記のように、本プログラム課題研究が終了し、また本技術研究組合の所期の目的、役割を達成することが出来たと判断し、平成26年3月20日開催の第11回組合臨時総会の決議により、平成26年3月31日に解散しております。その後、平成26年4月1日から清算法人として、FIRSTプログラムのフォローアップ、決算報告等、清算に係わる業務を進め、平成26年11月18日開催の第12回臨時総会にて、清算結了が決議され、11月19日に清算結了の登記をしております。

 以上の様に、本技術研究組合は、組合員である(一財)バイオインダストリー協会、東京大学、大阪大学、中外製薬(株)、富士フイルム(株)のご支援ならびに研究者の総力を結集して、本プログラムが遂行され、その結果として、目的とした所期の成果が得られたことに関しまして、改めて感謝、御礼申し上げます。また、本研究課題は、最先端医学を切り拓くことが期待される分野であり、研究者の方々には、得られた成果をベースとして、更なる研究開発を進め、実用化への新たなる展開を期待しております。


平成27年3月吉日    分子動力学抗体創薬技術研究組合 理事長 二木 鋭雄